この記事で扱うテーマ
ニュースではよく、
- 「衆院解散」
- 「総選挙」
- 「首班指名」
といった言葉が、短期間にまとめて出てきます。
ただ、
解散後に何がどんな順番で進むのかは、
意外と整理されていません。
この記事では、
衆議院解散から新しい首相が指名されるまでを、
制度の流れとして整理します。
結論(先に)
衆議院が解散すると、制度上は次の順で進みます。
- 衆議院解散
- 総選挙の実施
- 特別国会の召集
- 首班指名
- 内閣の成立(または継続)
👉 解散=首相交代、とは限りません。
日程の目安(憲法のルール)
| 段階 | 期限・タイミング | 根拠 |
|---|---|---|
| 解散 → 総選挙 | 解散の日から40日以内 | 憲法54条 |
| 総選挙 → 特別国会 | 選挙の日から30日以内に召集 | 憲法54条 |
| 特別国会 → 内閣総辞職 | 総選挙後、最初に国会が召集されたとき | 憲法70条 |
| 総辞職 → 新内閣 | 新しい首相が任命されるまで、前の内閣が職務を続ける | 憲法71条 |
2026年の例では、1月23日に解散、1月27日に公示、2月8日に投開票が行われました。詳しくは「衆議院解散の最新情報」で整理しています。
① 衆議院解散とは何か
解散の意味
衆議院解散とは、
- 衆議院議員の任期を途中で終了させる
という行為です。
解散が行われた時点で、
衆議院議員は全員失職します。
誰が解散を行うのか
形式上は、
内閣が解散を決定し、
天皇の国事行為として公布されます。
実務的には、
内閣総理大臣の判断が大きな影響を持ちます。
② 解散後は必ず総選挙になる
憲法上のルール
日本国憲法では、
- 解散後40日以内に総選挙
- 総選挙後30日以内に国会召集
が定められています。
そのため、
解散=必ず総選挙になります。
総選挙で決まること
総選挙では、
- 衆議院議員465人(定数)
- 各選挙区・比例代表
が選ばれます。
この時点では、
首相はまだ決まっていません。
③ 特別国会が開かれる
特別国会とは
総選挙後には、
国会が
「特別国会」として召集されます。
これは、
- 新しい議員で
- 最初に開かれる国会
という位置づけです。
特別国会で最初に行うこと
特別国会では、
- 議長・副議長の選出
- 首班指名
が行われます。
④ 首班指名とは何か
首班指名の仕組み
首班指名とは、
- 衆議院
- 参議院
それぞれで、
内閣総理大臣としてふさわしい人物を指名する投票です。
どちらが優先されるか
衆議院と参議院で指名が異なった場合は、
- 衆議院の議決が優先
されます。
そのため、
衆議院選挙の結果が、
政権の行方を決定づけることになります。
決選投票の仕組みや、衆議院と参議院の指名が分かれたときの扱いは、「首班指名はどうやって決まる?」で詳しく整理しています。
⑤ 内閣はどうなるのか
現職首相はどうなる?
解散しただけでは、内閣は総辞職しません。ただし、総選挙のあとに初めて国会が召集されたときには、内閣は総辞職しなければならないと憲法70条で定められています。総辞職した内閣は、新しい首相が任命されるまで職務を続けます(憲法71条)。この状態の内閣を「職務執行内閣」と呼ぶことがあります。
新首相が指名されたら
首班指名で新しい首相が決まると、
- 内閣総理大臣が任命され
- 新内閣が発足
します。
同じ人物が再指名されることも、
制度上は普通にあります。
よくある誤解
「解散したら内閣は終わり」?
誤りです。
- 解散:衆議院の終了
- 内閣:総選挙後の国会召集で総辞職し、新首相の任命まで職務を続ける
という別の仕組みです。
「選挙で勝った党の総裁が自動的に首相」?
これも正確ではありません。
最終的に首相を決めるのは、
国会での首班指名です。
制度として整理すると
| 段階 | 何が起きるか |
|---|---|
| 解散 | 衆議院が終了 |
| 選挙 | 新議員を選ぶ |
| 特別国会 | 新体制の国会 |
| 首班指名 | 首相を決定 |
| 内閣 | 新政権発足 |
更新履歴
- 2026-01-23:初版公開
- 2026-10-05:日程の表を追加。内閣の総辞職(憲法70条・71条)の説明を訂正


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